2014年07月06日

21世紀に蘇ったオフィクレイド AMUSE CLASSIC

 3年ほど前にオフィクレイドを入手して、その後オーケストラのエキストラや吹奏楽の中で使ってきました。150年ほど前のB管と、100年ほど前のC管を使ってきましたが、ふと、現代の技術で作ったら、もっと使ひ勝手がよいものができるのではないかと考へ、取引先の協力工場にプレゼンをし、レプリカを作成することになったのが今年の初め。6月にやうやくC管が完成しまして、当方のオリジナルブランドとして正式に販売を開始しました。

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 AMUSE CLASSIC C管オフィクレイド ACP-911C
 http://www.euphonium.biz/#!amuse-classic-ophicleide/c1xti
(楽器店、リペア工房への卸販売も可能ですので、ご興味がありましたらお問合せ下さい。)

 工場は中国ですが、中国でも群を抜いて優れたユーフォニアムを造ってをり、かつサキソフォンも製造してゐるといふことで、持ちかけてみたのが大成功でした。また、元にした楽器がケノンの11鍵といふ、大工場で大量生産を始める頃のモデルで、キイの位置やクルークの角度などが万人向けに設計されてゐるのも功を奏しました。このオリジナルに若干の改良を加へて、この21世紀にオフィクレイドを蘇らすことに成功しました。

 ピリオド楽器による演奏に関心が高まる昨今、オフィクレイドは最も注目されている楽器の一つかと思ひますが、いかんせんもう造ってゐる工房がなく、世界中の奏者の多くが100年以上前の楽器をレストアするか、高額なレプリカを造って演奏してゐる、といふのが現状でした。

 今回かうして蘇ったオフィクレイドは、流石にオリジナルよりも音に張りがあり、音量もあります。丁度来日中のR.セントパリ氏にも試奏して頂き、お陰様で好評を頂きました。また、既に多くのプロユーフォニアム奏者やプロテューバ奏者にも試奏して頂いてをります。早速所属するオーケストラで演奏したいとご注文をされたアマテュア奏者の方もいらっしゃいました。有り難いことです。

 私自身もこの楽器をメインに、演奏活動を続けていきたいと思ってゐます。「幻想交響曲」などに代表されるH.ベルリオーズの作品、「夏の夜の夢」などに代表されるF.メンデルスゾーンの作品へのエキストラなどありましたら、是非お声をおかけ下さい。また、レクチャー、フェスティヴァル等の展示などのご相談はお気軽にどうぞ。
 
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2014年04月23日

オフィクレイドで吹奏楽

所属する Hynemos Wind Orchestra の第6回定期演奏会にて、オフィクレイドを演奏しました。

オフィクレイド Ophicleide

曲目はメンデルスゾーンの「吹奏楽(ハルモニームジーク)のための序曲」。バスホルン(Corno Basso)のパートを演奏。メンデルスゾーンは、有名な「夏の夜の夢」などでもバスホルンを指定してゐたさうで、これが後に出版されるにあたって、オフィクレイド、さらにテューバといったパート名になったやうです。

バスホルンとは、セルパンを縦型にし、さらに金属製にしたやうな外観のリップリードの金管楽器。メンデルスゾーンが元々考へてゐた「Corno inglese di basso」といふのは、このバスホルンの一種で、ダブルリードの木管楽器であるイングリッシュホルンのバスではありません(時々そのような間違った解説を眼にしますが…)。管体には指穴の他にキイが着けられてをり、指穴が主体で補助的にキイが着けられてゐたセルパンやそれまでのバスホルンでは困難だった半音階が、より合理的に演奏できたやうです。

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ブリュッセル楽器博物館所蔵のイングリッシュ・バスホルン(Corno inglese di basso)
19世紀初頭 Frederick Pace 製

オフィクレイドよりもさらに入手が困難なバスホルンは、流石に所有してゐませんので、オフィクレイドで演奏することにしました。ハ長調(C dur)なので、C管を使ふつもりでしたが、事情によりB管を使ひました。サクソフォンやユーフォニアム、テューバなどのパートが入った編曲版に、オフィクレイドのみ、原曲のバスホルンの譜面で演奏しました(ユーフォニアムの譜面はドイツ式バリトンで演奏)。
 


冒頭のホルンのハーモニーに、ファゴットとオフィクレイドによって加はるメロディーが、非常によい雰囲気を出してゐたと思ひます。オフィクレイドで演奏すると、曲のニュアンスがよりはっきりとする感じがしました。現代の楽器では、意識して、意図的にやらなければならないことが、オフィクレイドなら特に意識しなくてもしっくりとできるやうに思ひました。是非、ナチュラルトランペットやナチュラルホルンの加はった演奏に、いつか取り組んでみたいと思ってゐます。
 
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2014年01月14日

オフィクレイドとヴァルヴ・オフィクレイド

ドイツのズィーレから「オフィクレイド」といふ名稱の樂器が發賣されてから、オフィクレイドにもまた色々な誤解が生じてゐるやうだ。Twitter などで「オフィクレイドを吹いた!」「見た!」といった話の寫眞を見ると、このズィーレの樂器だったりすることが少なくない。そして、「この樂器はベルリオーズやメンデルスゾーンが指定してゐる」などと得意氣に説明してゐたりする。こんな風に知識を蓄へてしまっては、いづれ「テナーテューバ」と同じく、もうどこから誤解を解いていったらいいのかわからない状態になるのではないかと危惧してゐる。

そこで、オフィクレイドに對する知識をもう少し正確に掴めるやう、記しておきたい。

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 本來のオフィクレイド(演奏してゐるのは筆者)とズィーレの製造販売する「オフィクレイド」。
 大きさも見た目も全く違ふのがよくおわかりになるかと思ふ。
 これをそのままオフィクレイドとして考へてよいのだらうか?

オフィクレイドは19世紀初めに發明され、主にフランスやイギリスのオーケストラや軍樂隊で用ゐられた金管樂器。現在のユーフォニアムと同じ長さの圓錐形の管體に、半音ずつ音孔が空けられて、その音孔をキイで開閉して音を變へる。B管とC管があって、キイの數は9〜11。ベルリオーズの「幻想交響曲」には2パートが指定されてをり、第5樂章「ワルプルギスの夜の夢」では、4本のファゴットと共に「怒りの日」を奏でる。

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 筆者所有のオフィクレイド。左がB管、右がC管。

一方のドイツやオーストリアでは、この樂器とは別の金管低音樂器が作られて、それらが「オフィクレイド」として使はれてゐた。その一つが「ヴァルヴ・オフィクレイド(Ventilophikleide)」。オフィクレイドのやうな圓錐状の管體で、ベルの形もそっくり。ただし、音孔をキイで開閉するのではなく、ヴァルヴで管を切替へて音を變へる。

しかし、本來のオフィクレイドと同じ長さの管體に、金管樂器によく用ゐられる三本のヴァルヴを装備しただけでは、本來のオフィクレイドの低音域を半音階で演奏することが出來ない(三本ピストンのユーフォニアムでペダルのAまでの半音階が出來ないのと同じ)。

そこで、本來のオフィクレイドよりもさらに長い、F管またはEs管の管體を用ゐた。これなら、三本のヴァルヴでC管オフィクレイド最低音のHの音(またはB管オフィクレイド最低音のAの音)までの半音階が演奏可能になるといふわけなのだ(この管長とヴァルヴの關係については、佐伯茂樹氏から教へて頂き、目から鱗であった)。

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 ヴァルヴ・オフィクレイド in F/ベルギー・ブリュッセル楽器博物館所蔵
 (同博物館ではウィーン式ボンバルドンと記載)

やがてヴァルヴの位置などが變更されたものも作られた。こういった「ヴァルヴ・オフィクレイド」はまた「ボンバルドン(Bombardon)」とも呼ばれ、後の太いテューバの源流であったとも考へられてゐる。

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 ボンバルドン in F/ウィーン新王宮古楽器博物館所蔵
 (同博物館ではテューバと記載)

さて今、ズィーレが作ってゐるのも、このヴァルヴ・オフィクレイドやボンバルドンの範疇に入るものと言ってよいのではないかと思ふ。もちろんかうした古い樂器をそのまま製造してゐるわけではなく、伝統を踏襲しながらも、現代の技術やシステムを採用して、現代のオーケストラで「オフィクレイド」のパートを演奏するに相應しい樂器として開發された、温故知新的な樂器だと思ふ。

だからと言って、これをそのまま「オフィクレイド」と呼ぶのは如何なものか。そして、ベルリオーズやメンデルスゾーンはこの樂器を指定してゐる、などと説明するのは如何なものかと思ふのである。

「オフィクレイド」のパートを演奏するために作られたのだから「ボンバルドン」と呼ぶのは抵抗があるだらうが、誤解を招かないやう、せめて「ヴァルヴ・オフィクレイド」と呼んでみてはどうだらうか。
 
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オフィクレイドでオーケストラに メンデルスゾーン「夏の夜の夢 序曲」

11月の「エリア」に續いて、12月はSENZOKOジュニアオーケストラの定期演奏會で、エキストラとしてオフィクレイドを演奏しました。ジュニアオーケストラとは言っても、ジュニアがゐるのはヴァイオリンとチェロのみで、他のパートは先生や音楽大學の學生さん達です。

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樂屋も一人部屋をご用意頂くといふ身に余る待遇(余計に緊張しさうでした(笑))。

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ユビキタスバッハとは違ひ、モダン樂器のみのオーケストラでしたので、音程や音量のバランス、音色の違和感にかなり苦勞しましたが、指揮者の久行氏(作曲家でもある)からは「テューバで演奏すると、どうも音量音質共に浮いてしまって、疑問でした。オフィクレイドで演奏すると、出しゃばることなく木管樂器とよく溶け込んでゐて、このバランスがメンデルスゾーンの意圖してゐたところなのだらうと納得ができました」とのお言葉を頂きました。

また、序曲には、面白いことにトロンボーンが含まれてをらず、「エリア」とは大分役割が違ってゐる感じがしました。佐伯茂樹氏によれば、メンデルスゾーンの自筆譜にはオフィクレイドではなく、イングリッシュ・バスホルン(Corno Inglese di Basso)と記されてゐたさうです。イングリッシュ・バスホルンを吹いた経験がないので、響きをイメージしにくいのですが、色々な寫眞を見ると、オフィクレイドのやうに半音順にキイが装備されてゐるわけではなく、セルパンと同じく、指の届きさうなところに指穴が開けられてゐて、足りない分をキイで補完するやうな構造の樂器であることがわかります。音程をきちんと取って安定した響きを出すのは、オフィクレイド以上に大變さうです。

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 イングリッシュ・バスホルン Griesling & Schlott製 (Ger. Berlin)
 (Guenter Dullat, "Holtzblasinstrumente und Metallblasinstrumente auf Auktionen 1981-2002", P.178, Guenter Dullat, 2003. )

佐伯氏は御著書の『名曲の暗号: 楽譜の裏に隠された真実を暴く』(音楽之友社)で、メンデルスゾーンはこの曲において、「鳴き声の最も惡い動物」であるロバ(劇中に頭をロバにされてしまった男が登場する)の概念を、この樂器に表現させたのではないかと書いてをられます。

実際、ソロの場面は、オフィクレイドにとってもなかなかシビアな最低音でして、なんとかしようとしてこんなおっかない顏で演奏してゐたやうです(笑)

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なほ、このイングリッシュ・バスホルンの指定は、今年の4月に Hynemos Wind Orchestra で演奏する「ハルモニームジーク(吹奏樂)のための序曲」にもあり、興味深いところです(オフィクレイドで演奏します)。

今回はケノン製のC管(11鍵)を使ひました。高音から低音まで音域が廣かったですが、モダンオケと演奏するため、マウスピースは「エリア」の時と同じ、やや深いレプリカ(元のメーカー等は不明)を使ひました。一番左のマウスピースです。

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といふことで、昨年後半に二度もエキストラとしてお声をかけて頂いたオフィクレイドの演奏ですが、機會を頂けましたら今後も演奏していきたいと思ってゐます。

SENZOKUジュニアオーケストラ 第5回定期演奏会
2013.12.01 Sun
開場:10:30 開演:11:00
洗足音楽学園 前田ホール

指揮:久行敏彦

Program
メンデルスゾーン/真夏の夜の夢より 序曲
ウェーバー/クラリネット五重奏
モーツァルト/交響曲 第35番 「ハフナー」


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2013年11月25日

オフィクレイドでオーケストラに メンデルスゾーン「エリヤ」

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11月4日、メンデルスゾーンのオラトリオ「エリヤ」に、エキストラとしてオフィクレイドで乗りました。金管樂器はすべて古樂器で演奏され、現代の樂器によるオーケストラよりも、ずっとキャラクターが際立った響きがしてゐました。

今回は、メンデルスゾーンが書いた最低音のAがC管では出せないため、B管のオフィクレイドを使ひました。他の曲に比べて低い音域がよく使はれてゐて、音程や響きが不安定になりやすく一苦労でしたが、チェロ・ベースセクションやオルガンを頼りにしながら、なんとか乗り切りました。

オフィクレイドにしても、音樂にしても、私自身は課題山積で、歩き始めたばかりといふ思ひでゐるのですが、思ひの外好評だったのには、驚きました。指揮者から促されて立ったときに、女性のざはめきのやうな聲がうっすらと聞こえてきて、いやはや、嬉しい限りでした。

終演後に、お客様や演奏者の方々から「凄く良かった」「迫力があった」「とてもいい響きだった」「曲にいい色を添えてゐた」「低音が心地よくて、安心して歌えた」「格好良かった」などと、お褒めの言葉といふか、主に驚きの声を、嬉々としたご表情と共に頂きました。これはもう、オフィクレイドという樂器とメンデルスゾーンの楽曲が良かったといふことだったのだと思ひます。

この數ヶ月間、くだらないことも含めて、毎日「これをどうしたらいいんだらう」といふことの連續でした。しかし、難しいことをやるのは樂しいですし、まだ行き着かない奥深い世界の存在を知ることは喜びであります。お聲をかけて頂いたことに、本當に感謝してをります。そしてお客樣にも演奏者の方にも、少しでも喜んで頂けたり、何らかの刺激になったのであれば、本當に幸ひです。引き続き、牛の歩みのやうなものですが、これからも精進して參ります。

[日にち] 2013年11月4日(月)
[タイトル] レクイエムの集い2013 〜魂の慰めのために〜
 (メンデルスゾーン歿後166回目の記念日)
[曲目] F.メンデルスゾーン オラトリオ <エリヤ> 作品70 全曲
[会場] 所沢市民文化センター ミューズ アークホール
[出演]

独唱:
バリトン(エリヤ) 浦野智行
ソプラノ(やもめ/天使) 淡野桃子
アルト(天使/女王イゼベル) 淡野弓子
テノール(オバドヤ/アハブ王) ツェーガー・ファンダステーネ
ソプラノ(童子) 今村ゆかり

重唱:
神山直子/今村ゆかり/柴田圭子/影山照子/
依田卓/大森雄治/山形明朗/中川郁太郎

器楽:ユビキタス・バッハ

コンサートマスター 瀬戸瑤子
ヴァイオリン1 伊藤洋美/赤津加奈子/遠井美奈/小穴晶子
ヴァイオリン2 山中美樹子/奥村琳/大澤美佳/飯田理恵/井草美樹
ヴィオラ 二宮昌世/林俊夫/上井真
チェロ 西澤央子/大軒由敬/山下直也/三浦絢子
コントラバス 兼利剛也/松永秀幸
フルート 岩下智子/今中眞美
オーボエ 川村正明/後藤望実
クラリネット 下路詞子/金子理志
ファゴット 井上直哉/一二三麻衣子
ホルン 松岡邦忠/後藤拓志/進藤哲/木村隆
トランペット 中村孝志/河原哲平
トロンボーン 萩谷克己/宮下宣子/橋本晋哉
オフィクレイド 岡山英一
ティンパニ 鈴木力
オルガン 椎名雄一郎

合唱:メンデルスゾーン・コーア & ハインリヒ・シュッツ合唱団・東京

S 今村ゆかり/梶山いづみ/神山直子/黒田佐和子/阪本恭子/
  櫻井尚子/柴田圭子/巽瑞子/玉井千恵/殿広まゆみ/
  仲里祐子/西川真理子/山田由紀子/大和美信
A 秋山百合子/石塚瑠美子/大島さち子/影山照子/栗川三千子/
  小西久美子/佐藤道子/高梨愛子/武井紀子/戸井恵子/
  中村光子/松井美奈子/森本浩子/山田みどり
T 大森雄治/甲斐高志/向樹生/武藤和明/依田卓
B 石塚正/五月女温/阪本一郎/中川郁太郎/中村誠一/山形明朗

指揮 淡野太郎

http://www.musicapoetica.jp/record.php?year=2013&key=141
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2011年11月17日

オフィクレイドを購入

 かねてからの夢だった、オフィクレイドを購入しました。150年も前の楽器です。

 いつもより重い段ボール
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 開けるとなんと木箱!
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 丁寧な梱包
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 オフィクレイド登場!
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 マウスピース(売り主によれば、恐らくトロンボーン用とのこと)も付属してをりまして、早速試奏。古いユーフォニアムといふ感じの、味はい深い音色です。

 B♭管、10キー仕樣で、ベルには、

 RÉZEAU
 Fournisseur de l'Armée
 RUE GANTERIE 10
 ROUEN

 と刻印されてゐます。RÉZEAU は、Gustave RÉZEAU といふフランスのディーラーで、アドルフ・サックスの工房にゐた職人が開業したとされてゐます。Fournisseur de l'Armée とあることから、フランス軍軍楽隊に納めた樂器と思はれます(B♭管といふのも頷けます)。

 ただの飾りとしてではなく、樂器として使っていきたいと思ってゐます。もしオーケストラ等で、オフィクレイドを編成に加へたいとお考への方がいらっしゃいましたら、是非ご連絡下さい。自分の修行にもなりますので、エキストラのお話は、できる限りお引き受けしております。
 
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