樂團への復歸を試みたものの、なかなか行かれない。基礎力をつけておくといふことで、身體と相談しながら少しずつ吹かうと思ってゐる(これですら大變なのだが)。
たまには面白いことやってみようと思ひ、ドイツのアレキサンダー(Gebr. Alexander)製、テノールホルン(B管 向って右側)とバリトン(左側)を吹き比べてみた。エンブレムが一緒なので、大體同じ時代に製造されたものだと想像する。畫像を見れば判る通り、テノールホルンはバリトンに比べると大分細い。ただし、イギリスのバリトンよりは太いことが判る。細かい凹みがあちこちにあり、ロータリーもカチャカチャ鳴ってゐるので、ベストの状態ではないが、それでも、明るく張りのある音色に味はひがある。かのハンス・フリース少佐指揮、第11装甲擲弾兵師団軍楽隊による「ハイデックスブルク万歳」(ヘルツァー作曲 CDは廃盤 グラモフォンPOCG-3557/9)の生々しいテノールホルンの響きを體感出來る。ボロくてもアレキといふことか。
テノールホルンの指定がある管弦樂曲に、グスタフ・マーラーの交響曲第7番「夜の歌」がある。マーラーはユーフォニアムのレパートリーでは考へられないやうな素晴らしいソロをこの曲に盛り込んでゐる。正にテノールホルンにぴったりのソロだが、ドイツやオーストリアのオーケストラの映像資料を見ると、實際はドイツ式バリトンの方が多く使はれてゐるやうだ。
アバド/ルツェルン祝祭管弦楽団(スイス)
ハイティンク/ベルリンフィルハーモニー(ドイツ)
バーンスタイン/ウィーンフィルハーモニー(オーストリア)
上記バーンスタイン/VPO盤は、もしかすると4ヴァルヴのテノールホルンかもしれない。他の曲でテノールホルンらしき楽器を使ってゐるのは、カラヤン指揮/ベルリンフィルによる、R.シュトラウスの交響詩「ドン・キホーテ」(チェロのソロがロストロポービッチの時の音源 VHSのみ)ぐらゐで、あまり見かけない。
ドイツのフォルクスムジークバンドでは、第一テノールホルンが中音域のリードを取るので、テノールホルンそのものを使ってゐるケースが多い(過去記事「Egerländer Musikanten」参照)。
ついでに、ドイツ・チェコ・オーストリアの樂器を吹き比べてみた。詳細はまたいづれ、氣が向いたら(笑)。
左から
ドイツ式バリトン(Alexander)
Bテノールホルン(Alexander)
カイゼルバリトン(Miraphone)
手前Bテノールホルン(Melton)
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