のっけの「ワルキューレ」から、ドイツ式バリトンが2名、編成に入ってゐました。ホルンパートの前列に一名、後列に一名です。客席から觀ると、後ろのコントラバステューバから前に向かって、一列に配置されてゐます。かういふ竝び方は珍しいですね。ワルキューレはTenortuben(記譜Es)とBasstuben(記譜B)が2パートずつある曲ですが、通常これらのパートはホルン奏者がヴァークナーテューバで演奏してゐます。今回のドイツ式バリトンがどのパートを演奏したのかは、判りません。二人ともトロンボーンと持ち替へのやうで、當時の東ドイツ製B&S社のモデル3046を使ってゐるやうです。「騎行」の部分だけですので、ドイツ式バリトンを使った効果までは、よく判りませんでした。
B&S Nr.3046
「展覧會の繪」では、「ビドロ」のソロをドイツ式バリトンで演奏してゐました。この方、他の部分はトロンボーンを演奏してゐたので、全曲終了後に指揮者から立たされる時に慌ててバリトンを持ってゐました(笑)。「ポーランドの樂團が演奏するビドロ」といふことで、重々しい演奏を想像してゐましたが、さにあらず。勢ひのある力強い演奏でした。
殘念ながらDVD化されてをらず、現在は「ピアノ協奏曲第一番」と「展覧會の繪」を収録したCDのみ入手出来るやうです。
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