2007年07月19日

きっかけ

 今日は、人生の大事の一つがありまして、思ひ返しながらチビチビやってゐます。そろそろ寝ようと思ってゐるのですが。

 ユーフォニアムに携って、もうすぐ27年。とっくにヴァンサンカン超えてゐたのですね。このサイトもお陰様で390,000アクセスを突破し、まもなく400,000です。なぜこのやうな、地味なサイトを立ち上げたのか。その元になる體驗は、實は今から24年前、中學生時代にあったのです。

 當時は、音大を出たばかりのテューバの先生(佐野日出男氏と同期)が顧問でして、奏法についてはかなり喧しく教へられました。その一方、バンドジャーナルやバンドピープルのレッスンコーナーや、特集記事を讀んでは、一般に知られてゐないユーフォニアムについての知識を得てゐたのでした。雑誌といふ媒體でしたが、このやうな場があったことに、私は今も感謝してをります。

 そんな私にも後輩が出來ました。ある日、彼は、樂器屋から貰った、ドイツのミラフォンのカタログを見せてくれたのでした。「先輩、この樂器、何ですか?」と指し示したのは、ロータリーで卵形の樂器です。私は雑誌などで得た知識から、「ああ、これはテナーチューバだよ」と言ひましたが、後輩は首をかしげてゐます。

「だって先輩、ここにBaritonって書いてありますよ」
「違ふよ、バリトンはユーフォよりも細い樂器だよ」
「でも、こっちなんかTenorhornって書いてありますよ。これ、どう違ふんですか」
「どっちもロータリー式だから、テナーチューバなんだよ」
「でも、ここには・・・」
「とにかくかういふのはテナーチューバっていふんだよ。オケで使ふものなんだ! ユーフォの偉い先生もさう言ってる」
「あと、先輩、ここにKaiserbaritonって・・・」
「はい、ロングトーンやるよ〜」

 と、強引に押し切ったやうな記憶があります。もしかしたら、未だにあちこちで、私と同じやうな先輩や、ことによれば先生も見られるかも知れないです(笑)。

 後輩にさうは言ったものの、「Bariton」「Tenorhorn」そしてテナーチューバをどう考へたらいいのか、私は密かに惱んでゐたのでした。後輩にどう説明すれば納得して貰へるのか、といふ問ひは、やがて、その眞相は如何に、といふ問ひへと變って來たのでした。それは、不正確なことを、あたかも正確であるかのやうに語ることは、嘘をついてゐることに他ならないのだと、私の心の何かが私を窘めてゐたからだと思ふのです。人に何か知識を授けなくてはならない時、その授けた相手に對する責任を背負はなくてはならない、さう子供ながらに思ったのでせう。

 それで、ボチボチと調べ始めたわけです。
posted by 岡山(HIDEっち) at 01:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/48414579
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック