「そちらで中古の○○買った者だけど。」
「あー、その節は有り難うございました。」
「近くの樂器屋に修理に持って行ったらさ、部品が違ふって言はれたよ。」
「は? どの部分ですか?」
「いやさ、△△と▲▲とのデザインが違ってるんだよ。だからこれ、違ふ時代のを組み合はせて賣ったんだらうって。」
「いや、そのやうなことは斷じてしてをりません。」
「だってさー、その樂器屋がさう言ってるんだよ。修理もやっててさ、樂器には詳しいんだよ。」
「さうですか…。当方は海外から中古の状態で仕入れてをりますので、万が一ですが、前の持ち主さんが、パーツの交換をしたといふ可能性が全くないとは言えません。どうしてもお気に召さなければ、ご返金させていただきますが…」
「いや、別にいいんだよ。こっちも画像とか見て買ったんだし。たださー、樂器賣ってんなら、ちゃんと見とけよって言ひたかったんだ。じゃ」
それで、再度販賣寫眞を凝視してみた。確かに似たやうな部品同士の、細かな部分の相違はあるが、これはもともと「かういふもの」で、時代の違ふものが取りつけられてゐるわけではない。念のため、新品も含め、同じモデルの別の寫眞を數枚確認するが、今回のものと同じ仕樣。
結局その樂器屋の店員が、確認もせず、元々違ふ形状のパーツなのに、自分の想像で「違ふ時代のパーツ」だと言ったことになる。
迷惑な話で、今も思ひ出すだに腹が立つのだが、その電話できちんと説明できなかった自分も未熟だった。せめて、一旦お電話を切って、自分でよく確認してから改めてお電話するべきだったと思ふ。
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