セルパンとは「蛇」の意味。教会音楽や、軍楽隊・オーケストラで最低音域を担う金管楽器として長く使はれました。
本当は木をくり貫いたものを合はせ、外側に皮を巻いて作るやうですが、私が入手したものは、アメリカの愛好家の方が製作した樹脂製のものです。
フランスへホームステイしたときに見たテレビのコメディー番組で、普通のリビングの壁にセルパンが飾ってあって驚いてゐましたら、骨董品として飾る人もゐるんだと、ホストの家族の方が言ってゐました。
マウスピースは、ユーフォニアムと同じくらゐの大きさで、音域もまさにユーフォニアム。音色はまだブーブーとしか吹いてゐませんが、現代の金管楽器で一番近いのは、ユーフォニアムでせう。この音域が、かつては金管楽器のバス音域であった(声楽のバスとほぼ同じ?)といふことを示してゐます。今のテューバから想像すると、音色も役割も異なってゐたと言ってよいでせう。決して貧弱なテューバだったわけではないのです。「古いから未発達」といふ無邪気な考へで見ると、本当の部分が見えてこないやうに思ひます。
下ネタ含めて色々活用できさうです。飽きたらフランス人みたいにオブジェにできるので、大人のおもちゃとしてもなかなかいい買ひ物でした。
そのうちかとうくんがテナーかアルトセルパンでも買ったら、セルパン二重奏でアンサンブルコンテストにでも出ようかと画策してゐます。セルパンアンサンブル、スーザフォンアンサンブル、この年になってもまだまだ挑戦したいことはあるものですね。
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