2010年11月28日

JETA フェスティバル2010 ヤマハのブース

 ジャパン・ユーフォニアム・テューバ・フェスティバル2010では、澤山のメーカーや業者がブースを出してゐまして、ここ數回の中ではもっとも充實してゐたのではないかと思ひます。

 運營の仕事もあり、チラ見程度しか出來なかったのが殘念です。試奏できたのもヤマハのみでした。ところがこのヤマハのブースに、色々面白いものが竝んでゐました。

 ヤマハの新ユーフォニアム YEP-642S NEO

 yep642neo.jpg

 NEOは、ブリティシュサウンドを目指したモデルとのことです。ユーフォニアムは、既存のYEP-642Sを元に、ベルとU字管の厚みを増し、私の周りでもあまり評判のよくなかったサムレストパイプの形状を見直したモデルでした。

 かうした變更點を訊かずに、まづ吹いてみました。素直でよい音と言ひますか、YEP-321SやYEP-641Sを思はせるような所謂「いい音」であることに違ひはありません。しかし、少しベッソンに近いやうな吹き心地がしたので、不思議に思ってゐたのですが、コンセプトを訊いて納得しました。勿論ピッチのバランスもよかったです。

 參考出品 テノールホルン

 yamaha_tenorhorn.jpg

 ウィーンフィルハーモニーのヤイトラーさんらと開發したモデルださうです。ノーラッカー、ゴールドブラス(ややイエロー氣味)でした。マウスパイプのレシーバーの末端がネジ式になってゐて、スモール、ミディアム、ラージの各レシーバーに簡單に交換できるやうになってゐました。面白いアイデアです。

 「Rotary Baritone」と書いてありましたが、ベルサイズも管の太さも、明らかにテノールホルンです。ヤマハらしい素直な吹奏感のまま、テノールホルンのクリアで輪郭の鮮明な音色を實現してゐます。特定の音でちょっとロータリーが共振してゐるやうでしたが、ピッチはよかったです。

 採算が合はず、商品化の豫定はないとのことでした。

 ユーホニウム EP-101

 ep101.jpg

 戰後のニッカンが開發した「ユーホニウム」です。元になったモデルはアメリカのバリトンホーンと思はれます。一時期のヨークや、キングと合併する前のH.N.ホワイトに、同型のモデルがあります。

 「首長ユーフォ」とか「エントツ」とかと呼ばれ、40代以降のオジサンたちには懐かしいモデルです。何とシルバープレートを纏って鎮座してゐました。
 
 日本でユーフォニアムを製造してゐる唯一のメーカーが、かういふ風に展示に力を入れて、工夫してくれたことは、とても心強く、嬉しいものでした。
 
タグ:ヤマハ jeta
Copyright(C) 2010 岡山(HIDEっち) (PROJECT EUPHONUM http://euphonium.biz/) All rights reserved. 文章・画像の無断転載厳禁 | Posted at Nov.28 01:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 楽器・メーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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