ドイツで登場した「軍楽隊のバステューバ」と、サクソルンやサクソトロンバなどの同じ円錐比率によるサックスの金管楽器ファミリーに感化を受けたとされるR.ヴァークナーの「オーケストラのテューバ」とが明瞭に分けて記載されてゐる。短い文章ながら、テューバについて、これ程までに明瞭に説明を試みた文章を、私は讀んだことがなかった。
佐伯氏の解釈は實に明瞭であるが、氏はテューバの複雑な發達過程を明瞭に示したのであって、テューバの複雑な發達過程を簡単に解釈したのではない。そここそが、佐伯氏と他の執筆者との根本的な違ひである。
これについては、是非佐伯氏の文章を直接ご覧頂きたい。会員向けの冊子だが、ヤマハ銀座店の店頭でなら購入できる。
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