
AMUSE は、中華人民共和国の提携工場で製造させています。近年の中共の管楽器生産は、以前に比べてかなりレヴェルが上がってきており、ヨーロッパの老舗ブランドのOEMや、有名奏者のプロデュースによる製品も手がけるようになってきています。
現在、日本の販社や卸業者にはいくつかのパターンがあります。「ほぼ外観の検品だけで出荷する」ノホホン業者から、「工房を構え、入荷した商品を日本人のニーズに合うまで、徹底的に調整、時には全て分解組み立てをして商品を提供。製造工場にも赴いて技術指導する」スパルタ業者まで、様々です。
しかし、ユーフォニアムやバリトン、テナーホーン、サクソルンバスなどに関しては、スペックは追求されているものの、他の楽器に比べて今一つ遊び心がないというのが、私の正直な感想でした。中国上海の国際楽器展覧会に赴いて、再度そのことを考えさせられました。
今の中共の楽器の魅力と言えば、なんと言ってもその安さです。そして、小ロット生産や各種のオプションにも対応しているというところです。そこへ、物によってはそこそこ使えるようになってきたレヴェルを総合して、現在の中共製造の管楽器のより魅力的な企画販売が出来ないものか、そんな考えから生まれたのが「AMUSE」です。
安いので初心者のお子さんに? ヤマハを買ってあげて下さい。
音大受験に使う? バカにされるので、やめた方がいいです。
コンクール? 演奏途中で部品が取れてもよければ、どうぞ。
コルクの取り替え方もわからない方? お勧めしません。
自由演奏会に持っていく? そりゃ目立つでしょう。
ロビーコンサート? そりゃウケるでしょう。
(平成24年記す)時代は変わりました。まともに使えるモデルが出てきています!(平成24年記す)
真面目に使える楽器なんて、他にいくらでもあります。そういうメーカーと張り合う意味というか野望のようなものは、私にはないのです。勿論どんどん品質がよくなっていけば、よりよいと思いますので、工場には毎回クレームをつけています。実際、各方面に出回っているモデル(AMUSE のユーフォニアムと同型のものなど)は、大分品質がよくなってきていると思います。きっと、世界中から文句を言われて、経験値がアップしたのでしょう。こういうモデルは、10年後には「中国で作られている」ということの他に、文句のつけようがなくなっているかもしれません。
あまり肩肘張らず、ユーフォニアムや中低音楽器を楽しむ方や、これまで興味を持っていた方が「面白そう!」と思うモデル、眺めているだけでも惚れ惚れするようなモデル、時にはそういうもので遊んでみるのもよいではありませんか。
これも管楽器の新しい楽しみ方かもしれません。安心して遊んだらよいのです。
各楽器については、こちらをご覧下さい。
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