2009年11月02日

三鷹吹奏楽の集い

 三鷹市吹奏楽団が主催の第56回三鷹市市民文化祭「吹奏楽の集い」に、所属する Arthur Symphonic Winds Tokyo で出演しました。

 スター・パズル・マーチ(小長谷宗一)
 祝典のための音楽(フィリップ・スパーク)
 屋根の上のヴァイオリン弾き(ジェリー・ボック/杉本幸一)

 「祝典のための音楽」は、バスーンのパートを担当しました。長いソロがあり、珍しくみっちり練習を續けました。大分以前にも吹いたことがありましたが、勢ひに任せて吹いてをり、もっときちんと音樂にしたいと思って取り組んできました。

 また、自分の奏法にも疑問があり、ゴードン、クラーク、アイアンのエチュードでエクササイズを重ねてきました。

 「音色が奇麗」「一生懸命やってゐる」といふ演奏ではなく、普通のお客さんが普通に音樂そのものを樂しめるやうな演奏をしたいと思ってきたのです。

 とは言っても、なかなか思ふやうに吹けるわけがなく、リハーサル中も緊張で音が出なくなったり、息が續かなかったり、これなら、いっそのこと勢ひで押していった方が良いのではないかと惱んだこともありました。しかし、それも無理なのでした。勢ひですら、吹ききることが難しくなってゐたのです。

 楽譜の表紙には、毎回、ソロを通した(細かい練習とは別)回數を記録するやうにしました。これだけやっても上手く行かないならば、それが自分の實力だ、それを知りたかったのかも知れません。

  festival.jpg

 果たして當日、第1ピストンの動きが鈍くなり、本番に至っても状況が變りませんでした。ソロの演奏に神經を使ひつつ、ピストンの押し方を工夫したり、果ては「上がってくれ」と祈ったり、忙しかったです。

 結果、ピストンの動きが間に合はずに音が出なくなったり、それに動揺して音がかすれたり、練習の時からスムーズに行かなかった跳躍にやはり失敗したり、音の切りが唐突だったり、ピッチが不安定だったり、低音に深みがなかったり、その他諸々、自分の實力を思ひ知りました。

 これからも、目標に變りはないだらうと思ひます。樂ではないし、やってゐて樂しくもない(「あ〜樂しかった」といふ風に樂しくはない、といふこと)です。ですが、もし成し遂げられたら、それは演奏者として無上の喜びを得られるものだと思ふからです。
 
 當日の音源(祝典のための音楽)

 
Copyright(C) 2009 岡山(HIDEっち) (PROJECT EUPHONUM http://euphonium.biz/) All rights reserved. 文章・画像の無断転載厳禁 | Posted at Nov.02 00:50 | Comment(3) | TrackBack(0) | コンサート・ライヴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
過日「つどい」は1日お疲れ様でした。
Aーサーさん本番中、こちらはリハ室に入っていたのでもはや実録音源でしか聴くことができないのですが、よもやそんな事態となっていたとはつゆ知らず…。
今度ゆっくりお話ししたいですね。

それにしても「思うように吹く」というのは本当に難しいものですね。
ワタシも3点吊りマイクでの録音を聴きながら痛感しているところです…。
Posted by リま at 2009年11月05日 00:01
PCの貧弱なスピーカで聞いたんですけど、
想像よりバスーンバスーンしていて、音色にHIDEっちさんの苦労が感じられましたよ。
これはBaritone+ストレートミュートなんでしょうか?

偶然うちの団体も秋の演奏会に向けて半年くらい練習してた曲なんですが、
直近になって「バスーンが居ないから」という理由で没になったんです。
最初から気付けよ!ってツッコミましたが。
Posted by にじる。 at 2009年11月06日 01:30
リまさん> お疲れ様でした。運営からお手伝いから、今年も大変だったでしょう。そのうち飲み会だけでもやりたいものです。3点吊り録音、よい音で採れてゐて有り難かったです。もっとも、ミスは何度聴いてもミスにしか聴こえませんが(笑)

にじるさん> お久しぶりです。さういへば、前日のリハ録音が、モロにバスーンっぽかったです。特に意識したわけではないのですけれどね。ユーフォで素直な音を出そうとしたら、かういふ感じになりました。団員からは「情感たっぷりだったね」と言はれましたが、特に感情をこめてはゐなかったので、ウッシッシと思った次第です。感情をこめないで、情感が出るようにするとか、何かこの辺が、ここ5年ぐらゐ目指してゐるといふか、ぶつかってゐるところなんですよね。
Posted by 岡山(HIDEっち) at 2009年11月06日 18:55
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