氏はさらに、メインテューニングスライドトリガーも装備してゐましたが、エンパイアブラスのS.ピラフィアンさんから「この樂器重すぎるなぁ」と言はれてショックを受けたらしく、後年は第5ヴァルヴを外して使ってをられました。
この第5ヴァルヴは、25年ぐらゐ前まで、ヤマハ銀座店のショーウィンドウに鎮座してゐて、當時ノーラッカーが10萬圓弱、銀メッキ仕上げが12萬圓弱だったやうに思ひます。私もYEP-321Sを使ってゐたので、これが欲しくてしやうがなかったのですが、高校生がオプション品にそんな大金を注ぎ込めるはずがなく、ショーウィンドウのトランペットを見つめる黒人坊やのごとく、いつもガラスの前でしげしげと眺めてゐたのでした。
で、この度、縁あって入手出來てしまひました。入手出來たのは、どうやら、ニッケルメッキ仕上げみたいです。早速YEP-321SSに付けてみました。


第5ヴァルヴは單獨では使用出来ず、第4ヴァルヴの操作に加へて使ひます。お陰でノンコンペでも、ちゃんと實音のHが出ます。第5ヴァルヴ側の抜差管を抜いて、4+5で實音E♭が出るようにすると、よりピッチが安定します。まぁ、普通の吹奏樂では、殆ど使はないと思ひますが。
今よりさらに體力がなくなったら、これでブリブリ吹かうかと思ってゐます。
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実はこのロータリー付抜差管、私もずっと探しているのですが、なかなか入手出来ないんですよね。
時に一つお伺いしたいのですが、この抜差管、装着時に自重で抜けてしまうという事はありませんか?
以前、当初からこの抜差管を装着していたと思われる321を見たことがあるのですが、本体のベル側抜差管に、サクソフォーンのネックソケットの様な螺旋が付いていたのを覚えていまして、「こうしないと落下するくらい重たいんだろうな」と思った事があります。
HIDEっち様の楽器では、そのような不都合は無いのでしょうか?
いや、後学の為に、是非とも知りたいと思いまして…。
密着が良いのか、落ちてはきません。楽器の状態によっては、落ちてくることも考へられます。
そのときは、工房などでストッパーをつけてもらふと良いでしょうね(トランペットの第3ヴァルヴの抜差管みたいに)。
実は…小生もこの抜差管をオークションで落札してしまいました。ノーラッカー仕上げの物ですが…。
実際、これがあると物凄く便利ですね。小生は所属バンドの都合で、Tubaの代奏をする事が多いもので…。
ただ、この抜差管を使って、クロマティック・スケールを吹奏するのって、意外と難儀ではないですか?
なかなかロータリーの使い方が覚えられません(苦笑)。