2009年03月01日

YAMAHA YEP-321(S)用第5ヴァルヴ

 高校の頃にお世話になった泰山龍基氏は、長年YEP-321Sを使ってをられました。氏の樂器は特注品で、ベルは1枚取り、そして第4ヴァルヴの抜差管にはオプションの5番目のヴァルヴが装着されてゐました。ロータリー式のヴァルヴで、レバーを動かすと半音〜全音下がるといふものです。

 氏はさらに、メインテューニングスライドトリガーも装備してゐましたが、エンパイアブラスのS.ピラフィアンさんから「この樂器重すぎるなぁ」と言はれてショックを受けたらしく、後年は第5ヴァルヴを外して使ってをられました。

 この第5ヴァルヴは、25年ぐらゐ前まで、ヤマハ銀座店のショーウィンドウに鎮座してゐて、當時ノーラッカーが10萬圓弱、銀メッキ仕上げが12萬圓弱だったやうに思ひます。私もYEP-321Sを使ってゐたので、これが欲しくてしやうがなかったのですが、高校生がオプション品にそんな大金を注ぎ込めるはずがなく、ショーウィンドウのトランペットを見つめる黒人坊やのごとく、いつもガラスの前でしげしげと眺めてゐたのでした。

 で、この度、縁あって入手出來てしまひました。入手出來たのは、どうやら、ニッケルメッキ仕上げみたいです。早速YEP-321SSに付けてみました。

  01.jpg  02.jpg

 第5ヴァルヴは單獨では使用出来ず、第4ヴァルヴの操作に加へて使ひます。お陰でノンコンペでも、ちゃんと實音のHが出ます。第5ヴァルヴ側の抜差管を抜いて、4+5で實音E♭が出るようにすると、よりピッチが安定します。まぁ、普通の吹奏樂では、殆ど使はないと思ひますが。

 今よりさらに體力がなくなったら、これでブリブリ吹かうかと思ってゐます。
Copyright(C) 2009 岡山(HIDEっち) (PROJECT EUPHONUM http://euphonium.biz/) All rights reserved. 文章・画像の無断転載厳禁 | Posted at Mar.01 00:00 | Comment(5) | TrackBack(0) | ユーフォニアムグッズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
HIDEっち様、ご無沙汰しております。 

実はこのロータリー付抜差管、私もずっと探しているのですが、なかなか入手出来ないんですよね。



時に一つお伺いしたいのですが、この抜差管、装着時に自重で抜けてしまうという事はありませんか? 
以前、当初からこの抜差管を装着していたと思われる321を見たことがあるのですが、本体のベル側抜差管に、サクソフォーンのネックソケットの様な螺旋が付いていたのを覚えていまして、「こうしないと落下するくらい重たいんだろうな」と思った事があります。 


HIDEっち様の楽器では、そのような不都合は無いのでしょうか? 




いや、後学の為に、是非とも知りたいと思いまして…。
Posted by サン・ラ at 2009年03月01日 19:53
お久しぶりです。

密着が良いのか、落ちてはきません。楽器の状態によっては、落ちてくることも考へられます。

そのときは、工房などでストッパーをつけてもらふと良いでしょうね(トランペットの第3ヴァルヴの抜差管みたいに)。

Posted by 岡山(HIDEっち) at 2009年03月01日 20:59
なるほど…。詳細なコメントありがとうございます。
Posted by サン・ラ at 2009年03月04日 10:33
御無沙汰しております。

実は…小生もこの抜差管をオークションで落札してしまいました。ノーラッカー仕上げの物ですが…。

実際、これがあると物凄く便利ですね。小生は所属バンドの都合で、Tubaの代奏をする事が多いもので…。

ただ、この抜差管を使って、クロマティック・スケールを吹奏するのって、意外と難儀ではないですか?

なかなかロータリーの使い方が覚えられません(苦笑)。
Posted by サン・ラ at 2009年11月22日 00:32
ウォッチングしてゐましたが、かなりのバトルでしたね。運指は結構大変だと思います。この方式は、ミラフォンの新器種にも採用されています(第4ヴァルヴにオプションで取り付けられる)。
Posted by 岡山(HIDEっち) at 2009年11月22日 16:08
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